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多摩川を眼前に、背後に裏山の斜面を抱える傾斜地に建つ、3つの住戸からなる共同住宅である。
敷地の周囲には道路や隣地建物が迫り、背後には丘の緑が連なる。ひらくべき方向と、抑えるべき方向が明確に示された敷地に対して、その関係性を整理しながら輪郭をかたちづくる。
建物は前面道路につながる2つのメゾネット住戸と、最上階に設けたワンフロアの住戸にて構成される。3つの大きなプレートが積層したような単純で強い構成やスケールを共有しながら、下階の住戸は地面と連続し、上階の住戸は身体がそのまま多摩川へと抜ける。それぞれの住戸に異なる風景との距離を与えることで、同じ形式に回収されない住まい方をイメージした。
オーナーが住まう3階のワンフロア住戸は、「おおらかにつかうための大きくひらかれたままの場所」と「機能がきちんと割り当てられた小さく分けられた場所」、このふたつの領域を長手方向に伸びる一枚の界壁できりわけた。あくまで大文字の空間操作だけのように手をとどめ、残りは住まい手の生活、ふるまいが空間を直接彩る姿に期待する。視覚的にも、認知的にも、永続的に自由な平面となるようにと思考した。
多摩川に向かって大きく開かれた開口と地続きのテラスは、川と空の気配を室内へと引き込む。天井を構成する格子状の構造フレームは、自然光の陰影を受け止め、表情を変えながら内外と時間をゆるやかにつなぐ。丘に面した個室は、正面の緑を切りとり、自然の気配をとりこむ静かな居場所となる。
幸 山 真 也
内 保 由 衣 駒 澤 直 人 川 崎 浩 史
阪 田 恵 美 PYAE PHYO KYAW
建 築 主:ワイズ
設 計 監 理:PORTLOUNGE ARCHITECTS
施 工:辰
撮 影:河田弘樹
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